いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます!井の頭公園の桜も満開を迎えておりお花見も先週くらいで一旦見納めかなというところ。当店にご来店のお客様は意外と皆さま混雑を避けられる方も多いですよね。流石にボチボチ道も空いてくる頃と予想されますのでご都合よろしいときにご来店いただければ幸いでございます。

さて、話しは靴の話題へと移りますが靴好きの皆様でも「マッドガード製法」という靴はちょっと馴染みが無いかと思います。アッパーに対してぐるり一周サイドテープが巻かれていて傷だったり防水だったり考慮されて作られている製法でございます。

有名どころだとやっぱりサンダース。1870年代にイギリスは靴の聖地ノーザンプトンにて創業された老舗シューメーカー。1910年代イギリス軍への為の軍靴を大量生産したことがきっかけで大きく発展し今では日本でもいろんなセレクトショップでも取り扱いのあるちょっと洒落っ気のあるシューメーカーかなという感じ。「洒落っ気の」というのは所謂ジョンロブやエドワードグリーン、クロケットなどのしっかりとしたドレスシューズでもなく、とはいえドクターマーチンやジョージコックスのようにカジュアル過ぎない、ものすごーくその中間あたりの層のハートを鷲掴みしてそうなというところ。そんなサンダースのアイコンともなっているのが今回ご紹介するマッドガード製法ってわけ。

それではまずは状態から見てみましょう。

現在最も入荷が不安定な材料といっても過言ではない「天然クレープ」。そいつがぐるり一周、そしてソールにもついているというもの。はっきりってめちゃくちゃ履きやすいです。アッパーは柔らかいスエード、ソールもクッション性抜群となれば何らかの足の悩みのある方も何とかこれならってなりそうな逸品。ただ一つ難点もあるものでどうしてもこの素材、やがて劣化してベタベタになったりフニャフニャになったりしてしまいます。そんな時は我々のような靴修理店の出番となります。

こんな感じに修理が可能なのでご安心ください!使用したのはオリジナルでも使用されている天然クレープソール。残念ながらセピア色ではなくなりますが十分それっぽく見えると思います。こちらの修理意外と大変なのとなんせ材料の供給も不安定なのでお断りされる修理屋さんもあると思います。当店でも時期によっては入手できない事もあるのでその際はお待たせしてしまうケースはございますがなんだかんだ順調に納めさせていただいてはおります。マッドガード製法の修理でお困りの方がいらっしゃいましたら是非一度ご相談ください。

余談ですが、マメに当店のブログをチェックしていただいているお客様の中には「よく書かれてますねー」というお褒めの言葉をかけられることもたまにございまして、我々としても嬉しい限りではございます。こうツラツラとブログを書いているのですが当店の修理のためにというのも勿論ありますが、何かのきっかけで「じゃー次はこの靴を試しに買ってみよう」だなんて思っていただけてお客様は勿論靴屋さんも更に盛り上がって頂ければなーというそんな気持ちを込めて書いておりますのでたまに長文になってしまい恐縮ですが、最後までお使いいただき感謝でございます。。

マッドガード製法オールソール18,700円税込み