皆様にとって最高の靴とはどこのブランドでしょうか?英国であればジョンロブ、エドワードグリーン、フランスであればベルルッティやコルテetc…本日はハンガリーはブダペストが生んだ最高傑作品であるヴァーシュ(VASS)の魅力に迫るとともにトライアンフ加工のご紹介です。

ヴァーシュ(VASS) 歴史とその魅力

ラズロ・ヴァーシュにより1978年に作られた比較的後発的なシューメーカー。国内で良質な革を生産できるタンナーがいない中ヴァーシュには他国から革を仕入れるルートがあったようです。そして東欧と言えば冷戦によるインフラ整備が他国と比べると遅れておりヨーロッパやアメリカそして日本も機械が流通、靴作りのオートメーション化が進む中東欧が取り残されることに。ハンドメイドのシューズを作り続けることが幸か不幸か現在のヴァーシュ(VASS)の位置づけとなったのではないでしょうか。

ヴァーシュはハンドソーンウェルテッド製法のフルハンドメイド

ビスポークの世界ではハンドソーンウェルテッド製法が主流ですが既成靴でこれを行っているのシューメーカーはかなり少ない。理由は簡単、生産性の問題です。英国、米国のシューメーカーの靴が日本でこれだけ多く販売されているはグッドイヤーウェルテッド製法だから。機械で縫う場合糸も既成の糸なうえ正直一瞬で終わりますが手縫いの場合はわけが違います。先ずは糸作りからスタートし一針ずつ丁寧に縫い付ける。当然その分時間がかかる。

写真は他ブランドの靴ですが

グッドイヤーウェルテッド製法

ハンドソーンウェルテッド製法

ではなぜハンドソーンウェルテッド製法の方が良いとされているのか(勿論グッドイヤーウェルテッド製法の方を好まれる方も多い)?靴の中を覗き込んだ時に見える中底と言われる実際に足が乗る部分、この床面部分を加工してウエルトとアッパーを一気に縫い付けている。要は余計なものが内蔵されていないので足入れが非常に柔らかい。グッドイヤーウェルテッド製法特有の「最初は我慢」がないのです。

ブダペストラスト

靴の中身は何となくおわかりいただけたと思います。そしてなんといってもその特徴的なフォルム。全長は短くつま先がぽってりとした木型。いわゆる「ブタペストラスト」です。このフォルムが古き良きクラシックスタイルを表現しております。

ヴァーシュ(VASS) トライアンフを付けてみた

さてここからがワタクシの仕事となります。当ブログでも頻繁に登場するつま先の金具補強。

ヴィンテージスチールとトライアンフについてまとめた記事は→コチラ

今回はトライアンフを付けさせていただきました。

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