高級靴を語るうえで外せないシューメーカー。国によって特徴のある木型が採用されているのだがこれだけオリジナリティあふれるシルエットを出しているのは数少ない。本日はハインリッヒ・ディンケラッカーをご紹介。
ハインリッヒ・ディンケラッカーとは
1879年にハインリッヒ・ディンケラッカー氏がブランドの前身となる製靴会社を創業したのが始まりです。1990年代に3代目のバークハート・ディンケラッカー氏が手縫い靴部門を独立させ、ハインリッヒ・ディンケラッカーを立ち上げました。
本社はドイツですが工場はハンガリーの首都ブダペストにありました。ありました?実は最近ブダペスト工場が閉鎖となったのです。これはディンケラッカー愛好家の方にとってはとてもショッキングなニュースだったのですが現在は工場を別の場所に移して稼働しているとか。
製法はすべての工程を手縫いで行う10部仕立てと一部機械縫いの9部仕立てがございます。革の特徴は肉厚でそして上質な牛革やコードバンも採用。ソールはトリプルソールのモデルもありドイツというお国柄がわかりやすく出た頑丈な1足となっております。
日本には大阪にディンケラッカーのショップもあるので日本では比較的手に入れやすいシューズブランドかもしれません。
ハインリッヒ・ディンケラッカーにハーフソールを
今回お持ち込みいただいたのはコードバンのストレートチップ。いさぎよくハーフソールを張ります。
新品の革底にハーフソールを張るべきかどうかの質問を多く受けております。私なりの考え方となり恐縮ですが、いくら高い靴でも「歩行時に快適でなければ靴の意味を成しません」。今日本では靴をピカピカに光らせる鏡面磨きなどもブームなので靴に対する考え方が違う方向に行ってしまっていると思うこともあるのですが、よく考えてみましょう。靴の役割は「歩くときに足を保護するための道具」にすぎません。履いていれば傷もつくしソールも減るし致し方ない部分ではあります。
なのでハーフソールを張るかどうかを悩まれている方がもしいらっしいましたら「歩行時に快適かどうか」でご判断ください。滑るようであれば当然張ったほうが良いですし、もし滑らなければ張る必要はありません。滑るかどうかの確認のために何度か履いてからでもハーフソールを張ることも勿論可能です。
あとはディンケラッカーに合うシューツリーについて。シューツリーもどんどん値上げされており有名ブランドとなると既に10,000円を超えてくるお値段となってきております。シューツリーについてはこれまた高ければ良いというわけではなく、形があっているかどうかが一番重要。恐らくビシッと合うものはいろいろとあると思いますが、当店ではスレイプニルトラディショナルシューキーパーのお取り扱いがあり、そちらは比較的ディンケラッカーのラストにフィットしてくれます。因みにお値段は6,600円税込(2022年11月現在)。
ナイツブリッジでは配送でも承っております。修理代金税抜き10,000円以上で返送時の送料は無料とさせていただきます。事前のお見積りはCONTACT(お問合せ)からお気軽に。
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