いつもブログをご覧いただきありがとうございます!ブログやインスタの記事に偏りがありすぎてナイツブリッジではワークブーツの修理はやらないんでしょ?と言われることも少なくないのですが、問題なく行っておりますのでご安心ください!

そんなわけで今日はロンウルフというブーツ。アメリカンな装いですが日本のブランドです。驚くのはその価格帯。同じ系統のホワイツやウエスコが10万越えと値が張る中、ロンウルフは7万位でしょうか。安いサイトだと2万位からあります。残念ながら工場廃業に伴い現在は生産されておりません。価格帯的におそらく生産を請け負ってくれる工場がないのでしょう。良い靴なので復活を願います。

墨田区に創業した東洋エンタープライズがSUGAR CANE(シュガーケーン)という超アメリカ的なファッションを取り入れたブランドを展開しておりそのシュガーケーンのノウハウをもとにロンウルフは誕生しているのでそれはそれはかっこいいのです。特にワタクシのようなおじさん世代にはファンは多いのではないでしょうか。

LONE WOLF(ロンウルフ)染め替え

さて今回お持ち込み頂いたシューズを見てみましょう。

これはこれで十分にかっこいいのですが茶靴ってけっこうパンツやアウターまでもスタイル選んだりします。なので今回のブーツに限らずその時は茶靴が良くて買ったはいいけど出番が少ないという方も多いと思います。

今回こちらのブーツを真っ黒にするというオーダーでした。

まず最初に取り掛かるのが通常の磨きの時の工程であるブラッシングと汚れ落とし。そのあとに脱脂作業を行います。この脱脂作業が染め替えの時の肝になってくる部分でもある。表面に付着した油分や古いクリームの蝋分をしっかりと落とすことでいざ染料を入れて染めていく工程の時に綺麗に染まるというわけです。

脱脂作業を終えた状態がこちら。最初の写真と比べてもわかるように艶が無くなりカサカサの状態になります。

ここまで来たらいざ染料を入れていく作業。

使用するのはサフィールの染料。この染料はあらゆるシューメーカーが染めやパティーヌを行うときに使用されている超優秀な染料。ただの黒色もあるのですが、当店ではより深い黒色になる染料を使用します。

染めの作業は後戻りのできない一発勝負的なところもあるので緊張が走ります。

片足をまず染めてみました。ちょっと写真が暗すぎてわかりにくく恐縮ですが染料を入れただけだと単純に色が入っただけで艶や革本来の味わいがない状態。

次はタラゴのウォーターベースラッカーという液体を塗布していきます。こちらの役割は色止め。染料の良さは顔料と違い革本来がもつ透明感や艶が楽しめるのですが色落ちもします。色落ちを軽減させるためにウォーターベースラッカーを塗って乾かしの作業を数回行います。

ここまで来たら最後はクリームで仕上げていきます。脱脂作業、染料染めを経た靴はとっても乾燥してしまっているので先ずはデリケートクリームをたっぷりと塗り保湿、その後サフィールクレムの油分多めのクリームを塗りこみます。でようやく完成したのがコチラ↓

元の靴の状態も良かったというのもあり綺麗に染まったと思います。

紐は通称トラ紐と呼ばれる黄色と茶が入っているワークブーツ用の紐。黒紐に変えてすべてを真っ黒という手もありますがこれはこれでアリですね。

LONEWOLF ロンウルフ ブーツ 東洋エンタープライズ シュガーケーン 靴修理 染め替え

男らしい黒いブーツの完成となります。出番が増えそうですね。スニーカーも勿論良いのですがこういう男くさいブーツを履いている人たちが街に増えたらうれしいですね。

靴の染め替え17,600円~ 

今回の費用22,000円税込み納期3週間前後

ナイツブリッジでは配送でも承っております。修理代金税抜き22,000円以上で返送時の送料は無料とさせていただきます。事前のお見積りはCONTACT(お問合せ)からお気軽に。

お店までの行き方は↓