以前も一度ブログでご紹介させていただきましたがジョンロブロンドンの修理。といってもワタクシがおこなったわけではなくジョンロブロンドンが手掛けた修理。
ナイツブリッジの顧客様で定期的に渡英されておりその際に修理に出されているシューズとなります。
前回のジョンロブロンドンブログはコチラ↓
本家ジョンロブロンドンのカカト修理とハーフソール、中敷き交換を見てみる
まずはカカトから見てみましょう。
トップリフトはラバーの面積も狭くしよりドレッシーな装い。化粧釘の打ち方もビスポークシューズならでは。真鍮釘を使わないところも醍醐味といえる。ハンド感の雰囲気が最大に出るところはやっぱりコバでしょう。積革一枚一枚が微妙に波打ち全てが一直線ではない。これを機械でやってしまうと大きく変わってしまう。おそらく木ヤスリの跡でしょう。よく見るとザラっとした面も残ってはいる。
続いてはハーフソール。フランス製のTOPY社のものを使用されております。なんとも味わい深い仕上がり。日本における靴修理の材料でラバーソールの場合圧倒的なシェアを誇っているのはイタリア製のヴィブラム社なわけでありますが確かにイギリスとなるとTOPYを採用されているところも多かったりする。
中敷きはロゴが入ることにより一気に高級感が増します。ましてロイヤルワラント付きであれば非のつけようがない。
皆さん気になっていると思いますその価格
上から
・カカト交換£207 約38,000円
・ハーフソール張る前のつま先減り補修£93 約17,000円
・ハーフソール£93 約17,000円
・中敷き交換£68 約12,000円
合計約84,000円
世界最高峰のシューメーカーなので妥当な金額でしょうか。最近日本の物価高騰がよくニュースで取り上げられておりますがまだかわいいものかも知れませんね。
修理の仕上がりについて、ここはポジティブに理解していただきたいところですがそもそも海外の修理は美しく見せようという概念はそこまでない気がするという風にオーナー様と話していたのですが、また履くことが出来るようにすることを目的としているかなと。なので多少の粗さは特に気にならない。むしろ味わい深い修理でワタクシは好きだったりします。
さて今回もたくさんのお土産をいただきました。
ロンドンロブ5代目のジョナサンロブ氏のサイン入りの本に
極めつけは、、オーナー様のお声がけによりジョンロブロンドンからナイツブリッジへと、ベイカーオークバークの端材に「Lobb」の刻印を押してプレゼントしていただきました。これは嬉しいですね。ジョンロブロンドンの粋な計らいに感謝です。