ノーザンプトンにあるクロケット&ジョーンズの工場を訪れるとその規模に驚く。おそらく英国随一であろう。各パート分業制で、熟練した職人が手際よく製作を進める。

また木型が多いのもこのブランドの特徴だろう。236、341、337などが代表的なラストで同じモデルでも異なる木型による製作が行われておりユーザーを飽きさせずピッタリとフィットする靴作りを提案し続けている。

そして自社だけではなく多くのブランドのOEMを手掛けるなど世界中の足元の支えとなっているシューメーカーだ。

他のクロケット&ジョーンズブログはコチラ↓

Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)オールソール イタリーレザー

さて今回お持ち込み頂いたシューズを見てみましょう。

ソールの真ん中は薄くなりつま先近くは小さく穴が開いているのがわかる。この場合の修理方法としてオールソールするかハーフラバーを張るかになってくると思いますがどちらでも対応は可能です。

レザーオールソールだと19,800円で納期3週間、ハーフラバーソールだと3,960円で納期即日といった感じなので時間含めてお客様のご予算に合わせて提案をさせていただきます。

ただプロの目から見てどっちがベストかというと前者のオールソールとなります。革底はもともと5ミリ前後と厚く穴が開いたり薄くなっているということは歩行時に地面が近くなっています。長年履いていると無意識に使用されているともいますが地面が近いと当然疲れやすくなります。そういった意味では厚みを戻すオールソールがベストでしょう。もしくはハーフレザーという手もある。ハーフレザーの場合土踏まずから前のソールをなくしてしまい同じ厚み分のレザーをはめ込んで縫い留めます。ただこの修理に関してはカカトがそこまで減っておらずに前だけが減っているときがベストでしょう。ハーフレザー+カカト修理となると選ぶ部材にもよりますがそこそこお値段も張ってきます。

ではカカトはどうなのか。写真の通り土台となっている積革まで削れているのでこれはオールソールの方がよさそうですね。

Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)オールソール 靴修理 つま先 かかと 吉祥寺

いかがでしょうか。綺麗さっぱりまた新たな気持ちで履くことができそうですね。

ちなみにお客様からの質問で多くいただくのはオールソールの可能な回数。これについてはグッドイヤーウェルテッド製法の場合ウエルトの巻きなおし、ダメージ次第では中底の交換も出来るのではっきり言ってお客様が希望される限り何度もオールソールは可能です。ただしアッパーのダメージによっては躊躇される方も多いのは事実。特にアッパーのひび割れを直すには「チャールズパッチ」という方法しかなくデザインが変わる修理となるのでこの修理にNGを出される方はもしかすると靴を処分されるかもしれません。いずれにしましても当店では何度でもオールソール可能なのでご安心くださいませ。

イタリーレザーオールソール19,800円 納期3週間前後

クリーニング4,950円税込や靴磨き1,650円もおこなっておりますので修理とご一緒にいかがでしょうか。足元が綺麗だと非常に気持ちが良いものです。

ナイツブリッジでは配送でも承っております。修理代金税抜き11,000円以上で返送時の送料は無料とさせていただきます。事前のお見積りはCONTACT(お問合せ)からお気軽に。

お店までの行き方は↓