1873年創業。イギリスは靴の聖地ノーザンプトンに工場がある世界的なシューメーカーです。

一時は経営難に陥りましたが2000年、プラダに買収され傘下となっております。プラダ買収後に大きく変わったのが「ラスト」。

靴を製造するときの木型です。それまで比較的伝統的な形の靴を作っておりましたがファッション性も取り入れたスタイリッシュなラストとなっております。

チャーチ 靴修理 ハーフソール+ヴィンテージスチール

さて今回はハーフソールとヴィンテージスチールを承りました。

チャーチ 靴底のコンディションを見ていく

靴底で一番減りやすいのはつま先とカカト、そしてソールの真ん中。地面に擦れる部分ですよね。

こちらの靴のソールはかなり薄くなっているものの穴までは開いていない状況。手で押すと柔らかく(薄く)なっているのがわかります。

穴が開いてからオールソールする手も勿論ありですが穴が開く前にハーフソールを張り補強するのもオススメです。

つま先も結構減っております。グッドイヤーウェルテッドシューズの場合最初の履き心地が固く履けば履くほど馴染んでいくという特徴がありますが固いがゆえに反り返りがなく特に最初の段階でつま先が減ることも多いのです。ある程度反り返りが出ればつま先から地面に設置しなくなるので特に履きおろしの最初の方ですね。

コバもインクが取れザラザラした見た目になります。

チャーチ 靴修理 作業開始

まずはハーフソールのスタート地点に銀ペンで線を引くのですが適当に引いているのではなく接地面から約1センチ前後のところに。

  • 接地面にかかると剥がれやすい
  • 屈曲部に張ると靴への負担が多くなる、よって剥がれやすい。

などといった理由からです。

チャーチ 靴修理 ハーフソールを張る前の仕込み

まず最初につま先の減っているところに対し革を足していきます。

オールソール時に出た端材を使用しております。

革はボンドをすぐに吸収してしまうため一度乾かしてから二度目のボンドを塗りより強く接着できるようにします。

革を足したら平らにする作業です。グラインダーの粗ペーパーと細ペーパーを使い分けエッジが出るように綺麗にバフかけ。

ここまで来たらボンドを塗ります。ボンドにもいろんな種類があり修理屋さんで使用しているボンドが違います。それぞれに良い特性がありますがナイツブリッジでは国産のボンド、修理屋さん向けに作られた優秀なボンドを使用しております。

強度な接着力を発揮してくれるのですが二度目の修理の際は古い材料がストレスなく剥がれてくれる為重宝しております。

チャーチ 靴修理 ハーフソールを張る

ここまで来たら実際に靴とハーフソールを張り合わせます。その際に段差や隙間が出ないように張る。

エッジに来る部分はハンマーでよく押さえつけ、真ん中もしっかりつくように叩く。その後プレス機でプシューとプレスすればハーフソールを張るところは完了です。

チャーチ 靴修理 ヴィンテージスチールの取り付け

ヴィンテージスチールを取り付けるのですが靴のブランドや履きこんでいて左右でRの付き方が違う場合があります。ちょっと見てみましょう。

やはりカーブが合わずこのままでは綺麗に付けられないのでハンマーで叩きながら靴にピッタリ合うようにカーブを付けていきます。

カーブがあったところでビスで固定していきます。その際ビスの頭がスチールから飛び出ないようにあらかじめスチール側を加工しておきます。

チャーチ 靴修理 スチールの出っ張りを落としたら完成

最後はグラインダーでコバを整えスチールも面一になれば完成となります。

チャーチ 修理 ハーフソール ヴィンテージスチール

ハーフソールとスチールの組み合わせはこれはもう最強です。ソールの真ん中を保護しつつもつま先も補強。オールソールの時期は果たして来るのやら。。

お持ち込みの当日のお渡しも可能です。

チャーチの靴修理は吉祥寺の靴修理店ナイツブリッジをご利用ください。

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